春は「イライラや目の疲れが出やすい!?」東洋医学的にみた春にでやすい状態

2025年04月11日

みなさん、こんにちは!
瑞江駅前はりきゅう整骨院です!

今回は東洋医学的に見た春にでやすい状態を書きました!

春に起こりやすい不調と東洋医学から見る「肝」

春は暖かくなり、生命が芽吹く季節ですが、東洋医学の観点では体調を崩しやすい時期でもあります。特に「肝」の働きが活発になりやすく、それによって起こる不調が増えるのが特徴です。今回は、春に起こりやすい状態とその対策について、東洋医学と西洋医学の視点から詳しく解説します。


1. 東洋医学の「肝」

◎ 東洋医学における「肝」の役割

東洋医学では「肝」は単なる臓器ではなく、身体全体の機能を調整する重要な役割を持っています。特に以下の働きがあるとされています。

  • 気の流れ(気血の巡り)の調整

  • 感情(特に怒りやストレス)のコントロール

  • 筋肉や腱の健康維持

  • 目の機能との関連性

  • 解毒や代謝のサポート

また、「肝」には 疏泄(そせつ) という働きがあります。

◎ 肝の整理作用と整理特性(疏泄作用)

東洋医学では「肝」は全身の「気(エネルギー)」をスムーズに巡らせ、内外のバランスを保つ役割を持っています。この働きを 肝の疏泄作用 と呼びます。具体的には以下のような機能を担っています。

  1. 気血の流れを調節する

    • 肝が正常に働くことで、全身の気と血の流れがスムーズになり、筋肉や内臓が正常に機能します。

    • 肝の疏泄作用が乱れると、気滞(気の流れが滞る)や血瘀(血の巡りが悪くなる)が起こり、肩こりや頭痛、月経不順などの症状が出やすくなります。

  2. 感情の安定を保つ

    • 肝は「怒り」と関係が深く、疏泄作用が乱れるとイライラやストレスが増加します。

    • 過剰なストレスは気滞を引き起こし、自律神経の乱れや胃腸の不調を招きます。

  3. 消化器系のサポート

    • 肝の働きが正常だと、脾(消化機能)が活発になり、食欲や消化機能が整います。

    • 逆に肝の疏泄が滞ると、食欲不振や腹部膨満感、便秘や下痢などの状態が現れます。

 

春の陽気によって「肝」の活動が強くなりすぎると、以下のような状態になります。

  • イライラや不安感が増す

  • 頭痛やめまいが起こる

  • 筋肉がつりやすい

  • 目の疲れや充血

  • 自律神経の乱れによる不眠や胃腸の不調

◎ 西洋医学における「肝臓」の役割

一方、西洋医学では肝臓は主に以下のような働きを担っています。

  • 解毒作用(アルコールや薬物、有害物質を分解する)

  • 栄養の代謝(糖質、脂質、タンパク質の調整)

  • 胆汁の生成(脂肪の消化を助ける)

  • 血液の貯蔵と浄化(血液中の不要物を除去)

東洋医学の「肝」の概念には、西洋医学の肝臓の働きだけでなく、自律神経やホルモンバランス、血液の巡りなど、広範囲な機能が含まれているのが特徴です。


2. 春に起こりやすい状態と対策

① 春のストレス・イライラ

春は環境の変化が多く、自律神経が乱れやすい時期です。「肝」が過剰に働くと、ストレスを感じやすくなり、イライラや不安感が増します。

対策:

  • 深呼吸や軽いストレッチで気を巡らせる

  • 緑色の野菜(ほうれん草、小松菜など)を摂る

  • ハーブティー(カモミールやジャスミンなど)を飲む

  • ツボ刺激:「太衝(たいしょう)」…足の甲にあるツボを押して気の流れを整える

② 頭痛・めまい

「肝」の働きが強くなると、頭部に気が上りすぎてしまい、頭痛やめまいが起こりやすくなります。

対策:

  • ゆっくりとしたウォーキングをして気を巡らせる

  • 水分をしっかり摂る(ただし、冷たい飲み物は避ける)

  • ツボ刺激:「百会(ひゃくえ)」…頭頂部にあるツボを押すと気の巡りがよくなる


3. 春におすすめの食養生

東洋医学では、季節ごとに適した食べ物を摂ることで体のバランスを整えると考えられています。春におすすめの食材を紹介します。

◎ 春に摂るべき食材

  1. 緑色の野菜(ほうれん草、小松菜、春菊など)…肝の働きを助ける

  2. 酸味のある食べ物(レモン、梅干し、お酢など)…気の巡りをよくする

  3. 香りのよい食材(セロリ、パクチー、ミントなど)…ストレスを和らげる

  4. 肝を潤す食材(クコの実、ブルーベリー、黒ゴマなど)…目の疲れや乾燥を防ぐ


4. セルフケア

肝が失調している時(イライラ、気滞、目の疲れ、月経不順、頭痛など)に効果的とされる表的な鍼灸ツボとその位置を以下に紹介します


🔹太衝(たいしょう)

  • 効果:肝の気の流れを整え、イライラ、頭痛、月経痛、目の充血などに有効。

  • 位置:足の甲。足の親指と人差し指の骨の間を足首方向にたどっていくと、骨が交差するところにあるくぼみ。


🔹三陰交(さんいんこう

  • 効果:肝・脾・腎の三つの経絡が交わる重要なツボ。月経トラブル、冷え、むくみ、イライラに有効。

  • 位置:内くるぶしの中心から指4本分(約3寸)上。脛骨の後ろ側のくぼみにあります。


🔹行間(こうかん

  • 効果:太衝と並んで肝経の気の滞りを流す。特に感情面の調整に◎。

  • 位置:足の親指と人差し指の間の水かきのすぐ上のくぼみ。


5. まとめ

春は「肝」の働きが活発になる季節であり、ストレスや自律神経の乱れが起こりやすくなります。イライラや頭痛、目の疲れ、胃腸の不調などの状態を防ぐためには、気の巡りをスムーズにし、適切な食事や生活習慣を心がけることが大切です。

東洋医学と西洋医学の両方の視点を活用し、肝の働きを整えながら、春の季節を心地よく過ごしましょう!

 

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